JA秋田しんせい 米苗試験結果
BC(バイオチャージャーT)処理による米苗の生育・苗質 評価レポート
評価時期:播種後4週間/作成日:2026年6月10日 | 株式会社バイオテクノ産業
BC処理が米苗の生育・苗質に与える影響を評価
BC(バイオチャージャーT)処理が米苗の生育・苗質に与える影響を、無処理の対照区と比較して評価しました。播種後4週間時点で草丈・SPAD(葉色値)・全重量を測定するとともに、外観・茎の太さ・徒長の有無・根の発達を写真で記録しています。
統計手法:Welch の t 検定(両側)
草丈・SPAD・全重量
| 評価項目 | 試験区(BC) 平均 | 対照区 平均 | 差(試験−対照) | 対照比 | p値 |
|---|---|---|---|---|---|
| 草丈 (cm) | 12.51 | 14.90 | −2.39 cm | −16.0% | 0.0006 ** |
| SPAD(葉色値) | 28.14 | 27.98 | +0.16 | +0.6% | 0.89 n.s. |
| 全重量 (g) ※ | 1.49 | 1.96 | −0.47 g | −24.0% | ― |
** p<0.01 で有意。n.s.=有意差なし。※全重量は各区とも群全体1点のみの測定で、生体重は水分量で大きく変動する(徒長して伸びた組織の水分も含む)ため、苗質の指標にはならず参考値として扱います。


「草丈が高い=良い苗」ではない
育苗(移植用の苗づくり)では、草丈の高さそのものは良し悪しの指標になりません。重要なのは、茎が太く締まっているか、徒長していないか、葉色が健全か、です。背が高く細い「徒長苗」は軟弱で倒れやすく、移植後の活着・初期生育も劣るため評価が低くなります。
| 苗質の項目 | 試験区(BC) | 対照区 | 苗質として優れる区 |
|---|---|---|---|
| 草丈 | 12.51cm(低い・締まる) | 14.90cm(高い) | 高い=良ではない |
| 茎の太さ | 太い(写真) | 細い(写真) | 試験区(BC) |
| 徒長 | 見られない | やや徒長気味 | 試験区(BC) |
| 葉色(SPAD) | 28.1 | 28.0 | 同等 |
| 全重量 | 1.49g | 1.96g | 水分量で変動・指標性低い |
| 総合(苗質) | 締まった健苗 | 徒長気味 | 試験区(BC) |
断面・株元の比較
断面(縦)写真および株元の拡大で、両区の茎の太さと徒長を比較しました。




観察
- 試験区(BC)は株元・葉身が太く、ずんぐりと締まった草姿で、徒長は見られない
- 対照区は草丈は高いが葉身が細く、やや徒長気味で軟弱な印象
- 葉色(SPAD)は両区同等で、両区とも葉緑素は健全。色の差はない
- 根は両区とも白色で密な根マットを形成。試験区が根張りで劣る所見はない
※ 茎の太さは写真からの観察であり、確証には株元の茎径(ノギス)実測が望ましいです。
BC処理は苗質を高める方向に働いた
播種後4週間時点で、BC処理は苗を悪化させておらず、むしろ苗質を高める方向に働きました。試験区(BC)は草丈こそ対照区より低い(12.51 cm)ものの、茎が太く徒長のない締まった草姿で、葉色(SPAD)は対照区と同等でした。これは移植用の苗として質の高い「健苗」の特徴です。
対照区は草丈が高い(14.90 cm)一方で茎が細く徒長気味であり、背の高さは苗質の優位を意味しません。全重量は対照区が大きいものの、生体重は水分量で大きく変動し、かつ徒長して伸びた組織の水分も含むため、苗質の指標にはならず参考値にとどまります。
したがって、苗質(茎の太さ・徒長の有無・葉色)を総合すると、本試験ではBC処理は良好な結果を示したと評価できます。
信頼性を高めるために
- 茎の太さは写真観察に基づくため、株元の茎径(ノギス)や苗の充実度(乾物重)を実測して数値で裏づけることが望ましい
- 全重量は生体重1点のみで水分量に左右されるため、乾物重を個体単位(n=10程度)で測定すると信頼性が高まる
- 草丈・SPADは各区 n=10、全重量は群全体1点、1回の試験。反復試験で再現性を確認することが望ましい
- 最終的な評価は、移植後の活着・初期生育・収量まで追跡して判断することを推奨する
データ出典:播種後4週間の試験結果、現地撮影写真。本レポートは特定の試験事例の記録であり、効果・効能を保証するものではありません。結果には個体差・栽培環境による差があります。
